経絡オイルリンパマッサージ

リンパ

リンパとは、西洋医学の概念で、静脈に沿って全身に隈なく張り巡っているリンパ管と、その中に流れるリンパ液、そして、首周辺や脇の下、股関節、膝裏等の関節部等に存在するリンパ節を総称したものです。毛細血管から漏れ出た液体成分は、体内の細胞間を埋める間質液となります。この間質液を集めて血管に戻すのがリンパ管の役割であり、リンパ管内に取り込まれた血漿成分やリンパ球等を含んだ間質液をリンパ液と呼びます。リンパ節は、リンパ液の関所とも言われており、体に害を及ぼす病原菌やウィルス等を無毒化して、それらが全身に廻らないようにしています。

 

 

このように、リンパには、体内に侵入した異物を体から守る免疫系のシステムとしての働きがあります。また、日常の代謝活動によって生成された、体に溜まった老廃物を回収し、余分な水分と共に体外へ排泄するという、体の浄化システムとしての大切な役割も担っています。

 

 

リンパの循環システムには、心臓のようにポンプで送り出す仕組みが無く、大抵は筋肉の収縮によってリンパ液の移動が行われます。つまり、リンパの流れを改善する方法は、自分自身で運動等をすることにより、筋肉の収縮を作り出すことの他、体外から外力によってリンパを押し流すことがあります。

 

 

リンパは、足の指先や手の指先の末端から心臓に向かって、一方通行で流れています。そのため、マッサージの際は、この流れに沿うように行うことが大切です。リンパ液の流れを良くし、体の滞りを無くすことにより、健康的な生活を送ることができます。

 

医療リンパドレナージセラピスト

『医療リンパドレナージセラピスト』とは、医師の診断および指示に基づき、患者さんやご家族への生活指導、リンパ浮腫保存的治療法である「複合的理学療法(Complex Physical Therapy) 」により、治療を行う施術者のことです。養成した『医療リンパドレナージセラピスト』は2011年に1000名を超え、2015年3月末日現在、累計1796名の『医療リンパドレナージセラピスト』を輩出しています。

 

 

養成講習会にて知識と技術を習得した、医師、正看護師、理学療法士、作業療法士、あん摩マッサージ指圧師の修了者は、全国各地の国公立病院、大学附属病院、がん診療連携拠点病院、開業施設において「リンパ浮腫外来」の中心的な存在として活躍しています。

 

 

私(渡邉美波)は、2004年に中級講習会を受講し、修了試験に合格しました。現在、当院ではリンパ浮腫のケアはしておりませんが、この時に学んだ知識や技術は、大変役に立っております。

 

リンパ浮腫

リンパ管は、身体のなかで老廃物や細菌類を運ぶ排水管の役割を果たしています。 「リンパ浮腫」とは、このリンパ管に障害があるために吸収・運搬・排除する機能が低下し、皮下組織に水分(組織液やリンパ液など)やタンパク質が過剰に溜まった状態をいいます。

 

 

症状はひとりひとり様々ですが、手や足以外にも、顔面や胸腹部など、全身のどの部位にでも発症する可能性があり、むくみによる重圧感、だるさ、疲れやすさ、また深刻な皮膚炎を起こすことがあります。

 

 

「リンパ浮腫」は、原因が明らかでない「原発性リンパ浮腫」と、原因が明らかな「続発性リンパ浮腫」に分類されます。

 

 

リンパ浮腫のケアを希望される方は、近くの施設をご紹介いたします。

 

オイルマッサージ

オイルマッサージは西洋医学をもとにしているマッサージ法で、浄化と免疫により、老廃物や病原菌、ウィルスの除去等の効果があります。一方、経絡オイルマッサージは、このオイルマッサージの効果に、東洋医学の概念である経絡への効果を組み合わせたマッサージ法です。つまり、体表と臓腑を結ぶ道である経絡を直接刺激し、同時に、リンパの流れに合わせてマッサージすることにより、不調の原因となっている部分に対して、直接的な処置を施すことができます。

 

マッサージ

マッサージは手指を用いて、押す、もむ、さする、叩く等の手技で体に刺激を与えます。その刺激の強さにより、体が本来備わる機能に対して働きかけます。マッサージは、血液、リンパ液の好循環により新陳代謝が良くなり、筋肉の緊張緩和にも効果があります。また、神経機能や循環機能には自律神経を介して、各内臓器官の機能を調節する効果があります。不調のない人にとっても健康をより高め維持する効果があります。

 

 

マッサージを行うには、「あん摩マッサージ指圧師」の国家資格が必要です。国家資格を得るためには、大学や専門学校などのあん摩マッサージ指圧師養成コースで3年以上学ぶことが必要です。そして、国家試験に合格しなければなりません。しかも、養成課程を設けている学校は、全国でも数が少ないです。しかし、それだけ希少価値がある資格と言えます。

 

 

私が通学していた専門学校は、オイルマッサージの教育に力を入れていました。ドイツ式のクラッシックマッサージがベースです。

 

 

その一方、リンパマッサージやリンパドレナージのエステサロンが多くたくさんあります。ほとんどのセラピストは、マッサージの免許は持っていないでしょう。スクールや通信教育で学び、民間資格を取得して、開業しております。ですから、「マッサージ」という言葉を用いることはできません。しかし、「マッサージ」を使ったり、「リンパドレナージ」という名前で宣伝しています。

 

 

例えば、このような講座があります。

 

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

リンパケアセラピスト資格取得講座

アロマテラピーの資格とリンパマッサージの資格が両方取得できる。
2つの資格がとれるのに料金は49,000円と取り組みやすい講座。
受講料:49,000円(税抜) ※ネット申し込み価格39,000円
取得できる資格:一般財団法人日本能力開発推進協会(JADP)認定「アロマテラピスト」・「リンパケアセラピスト」
特徴:およそ5ヶ月で習得できる。2つの資格が同時に取得でき、スクーリング付きコースも受講可能。

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 

これが実態です。美容にしろ、リラクゼーションにしろ、自分の体をケアする人が、どのように学んできたのかを知ることは、必要最低限の事だと思います。価格やサロンの雰囲気だけで決めるのは、私は少し怖いです。

 

西洋医学と東洋医学

西洋医学と東洋医学では、主眼に置いた理念や、病気や健康などに対する考え方が異なります。西洋医学(病気を治す医学)では、細胞や組織、臓器ごとの部分的な異常を診断して病気の原因を探り、その原因を薬や手術等で取り除くことによって病気を治します。

 

 

一方、東洋医学(病気を防ぐ医学)では、全身のバランスに乱れがあった時に病気が起こるという考えのもと、全身の状態を総合的に観察し、そのバランスを整えるための治療法を選択します。その起源は、数千年前にも遡ると言われており、西洋医学が主流の現代においても、未だ多大な影響力があります。